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つよポタミア

自転車関係の雑記帳です。

ペダリング効率を簡単に上げる方法

そもそもペダリング効率に意味があるのか、という疑問がある。

 

半年間ペダリングモニターを使った率直な感想としては、練習の積み重ねでペダリング効率が上昇したとしても、それがパワーの増加によるものなのか、ペダリングスキルの向上によるものなのかは、判別しづらい。

 

ペダリング効率いまいち使えねーな」という意見は理解できる。

 

ペダリング効率の特徴の1つは、パワーが上がるにつれて効率(%)が良くなることにある。ペダリングが雑であろうが丁寧であろうが、高強度ではそれなりの数値が出る。

 

そしてレース全体を通したペダリング効率の平均値に意味があるかというと、微妙である。平均値としての効率が高いことと競技成績の良さは、上述の理由によりそれほど明確な相関を示さないと推定される。

 

ペダリング効率は、レース中のモニタリング(サイコンすらあまり見ないだろうが)およびレース後の振り返りの両方の場面において、意味を見いだしづらい。情報としてどう扱えばよいのか理解に苦しむ。効率は横に置いといて、ベクトルを重視すべきという見解もうなづけるものがある。

 

効率を高めることで速く走れるのか、あるいは脚が溜められるのかというと、そうでもない。集団内で脚をペダルに乗せているだけ時の効率は非常に悪いが、確実に脚を休められる(運動効率と機械効率の関係については以下の書籍を参照されたい)。

しかし、ペダリングモニターのサイトによれば、競技レベルが高い選手の方がどの出力においてもペダリング効率が良いので、効率に意味がないということはない。特に高強度におけるペダリング効率の重要性が示唆されている。

 

実際のレース観戦時に、プロとアマでは一定時間維持の高強度ペダリング(踏むより回す)に差があると感じた。回すというのは、大腿四頭筋への1点集中負荷を防げる反面、体の前面も背面も余すところなく使うので、より疲労を感じることがある。

 

プロはペダリングスキルが高いだけでなく、回すペダリングに耐えうる筋肉や心肺を有していると考えるのが自然である。したがって、ペダリング効率というのは、スキルだけでなく、腰回りの大筋群をどれだけ使えているかという指標にもなり得るのではないだろうか。

 

一方で、効率が良すぎても筋肉疲労が著しくなることから、適切な効率というのは選手によって異なる可能性がある。ラッファー曲線(最適な税率を超えると逆にトータルの税収は下がるというシムシティ的な)のような曲線が思い浮かぶ。

 

今現在の私のフィジカルおよびスキルだと、FTP付近を一定時間で丁寧に回す場合、バランス良く筋肉を使えている時の効率が、55-60%になるのではという気がする。

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さて本題だが、ペダリング効率をわずかではあるが、しかしはっきりと変化させる方法をたまたま発見した(ただしN=1)。

 

ある日、10分前後の坂でヒルリピートをしていた時である。疲労が溜まっていたので、SST強度でできるだけ楽をして登ることを意識していた。

 

もう少し尻を使えた方が楽に登れるのではないかと思い、BYCYCLE CLUBの臀筋ペダリングの特集を思い出そうとした。が、何も思い出せなかった。

 

次にクレヨンしんちゃんのイメージが浮かんだ。お尻プリプリ星人である。しかしペダリングの参考になる動きとは言い難い。

 

小雨で体が冷えたのかお腹が痛くなり、そのうちにペダリングがどうでもよくなった。波状攻撃にやられたためコンビニで休憩した。

 

そこでふとある動画を思い出した。

 

休憩後、ある動画の一部を延々と脳内再生させながら登った。するとペダリング効率(そしてよく見ればベクトル)が明らかに変化していた。脚をああしようこうしようと試行錯誤しながら登っている時よりも無理やり感がなく、良い感じだった。

 

以前に空手の師範が、突き蹴りを練習する際に何らかのイメージ(感触だとか視覚だとか)を持って行うことがすごく大事、と言っていたのを思い出す。そして脱力が極めて重要だとも。

 

突きを入れる場合、インパクトの瞬間はフルパワーだけれども、それ以外では脱力することで結果的に突きの威力が増すという。ボディ打ちの場合は、インパクトの時間が長くなることから、やや力を加える時間が長い。

 

これは自転車にも当てはまりがよく、2時3時付近で一瞬力を加え、なるべく早めに脱力する。私の場合、脱力が遅いと6時付近のベクトルが大きく下に伸びる。

 

ケイデンスが低いヒルクライムの場合には、ボディ打ちの要領で気持ち踏み出しを早めに、やや長めに力をかける。長すぎると下死点でのベクトルが・・・となる。脱力がある程度できているなと思ったら、腿を持ち上げる程度に抜重する。引き脚というよりは軽めの膝蹴りに近い。

 

ある動画の中で、スペシャルなアクションを起こした後、単独で逃げているシーンがある。

 

非常に弾力的でありながら滑らかにペダルが回されているのが、何とも印象的だった(プロの走りは多かれ少なかれそうなんだけど)。3本ローラー上なら「シャーシャーシャーシャー」ではなく「シャーーーーーーーーーーーー」というきれいな音が聞こえてきそうなペダリングだ。ただ今の自分のレベルでは長時間持つペダリングではないかもしれない。

 

その選手のペダリングそのものをイメージしていたら、それが神経を経て筋肉に伝わり、今までとは違う筋肉が動員されたと推測される。モノマネである。科学的に言えば、模倣や共感に関わるとされるミラーニューロンに関連づけられる。

 

イメージ想起からの半ば無意識的な走りなので、その走り方を再現するのが難しいといったデメリットはあるものの、試してみる価値はある方法ではある。

 

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トイレ我慢中のペダリング。11分17秒(信号あり)145拍

 

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 イメージ想起中のペダリング。11分24秒(信号あり)147拍