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つよポタミア

自転車関係の雑記帳(マラソン記事もよく読まれているよ)63kg

家庭におけるロードバイクに起因するトラブル

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端的に言えば、カネと時間の配分に何らかの不公平感が生じた時、トラブルになる。以下のQ1からQ9のような問答が想定される。

 

【カネ編】

 Q1「その自転車やホイールは買う必要があるの?」

プロでもないくせに速く快適に走る道具が必要なのか、という妻の疑問をまず感じなければならない。夫の趣味に対する支出よりも、子どもの教育費の方が遙かに重要である。おそらく将来的な我が国の1人あたりGDPという経済的な観点からも、妻の資源配分の方が正しい。

 

機材を買うことが多くの家庭にとって、1円の利益にもならないことを理解する必要がある(都ロードクラスAで入賞できる人を除く)。その上で何かを買う場合には、買ったことをバレないようにする、買ったとしても実際の価格の10分の1で申告する等の工夫が必要である。

 

妻の傾向として自分や他人のメイクには敏感だが、夫の機材にはそれほど敏感ではない。パワーメーターや、今までのホイールと似たものであれば、気付かれないことが多い。ただしウェアはすぐにバレる。

 

なお、財布を完全に同一にしてしまっている場合は、よほどの資産や収入がない限りはご愁傷様となる。

 

 

Q2「またAmazonから何か届いているんだけど?」

自分の服やメイク用品を我慢しているのに、夫が自分の好きなものを買っていることに我慢ならないという気持ちの表れである(妻の倹約意識にもよる)。

 

Amazonであればコンビニ留めにしておく、海外発送であれば実家等に送るなどの対処が考えられる。買ったことがわからなければ、そもそも不公平感は発生しない。

 

安全に乗るためには、消耗品を定期的に交換しなければならないことを強調するという手もある。そして交換をケチった場合のリスクを大げさに伝える(買ったものが安全性とは全く関係のないパーツであったとしても)。

 

ちなみに、妻の化粧品や家族で使うシャンプー等を同一の箱に入れて発送してもらうと、それほど不公平感が生じない。

 

 

Q3「そのサプリ高いんじゃないの?」

Q2と似ているが、安くはないであろうサプリメントを何のために摂るのか、という妻の率直な疑問がある。期待される効用や効能をその場で明快に答えられなければならない。ただし、妻が医薬品等に詳しい場合には通用しない。逆にサプリの危険性を説かれて、極力減らすように指導される場合がある。

 

海外通販等で見た目が怪しい大きなものが届いた時には、量が多いものを買うことでグラム単価を少しでも安く抑えている、という言い訳をするしかない。

 

【時間編】

Q4「休日の朝から私ばっかり家事・育児をやっているんだけど、あんたは何をやっているのよ!」

 

家事労働比率の不公平さに加え、妻が自分の時間を取れないことの不満や、夫だけ何かを楽しんでいる事に対する妬みと怒りが読み取れる。まず平謝りし、妻の気持ちを理解しつつ、帰宅後の家事労働を積極的に行う等の姿勢が必要である。

 

また帰宅時間が明確でないことに対するイライラが含まれている場合がある。事前またはライド中に、想定帰宅時刻より30分遅い時刻を伝える方法がある。チーム練が思いのほか長くなりそうな場合には、途中でためらいなく帰ることも必要だ。

 

午前のみの練習でも脚を使い切るような走りをすると、午後の買い物や子どもとの遊びに支障をきたす。それがさらに妻の不満を増幅させる。補給食を十分に用意し、帰宅寸前でもきちんと補給する。帰宅後は早めに炭水化物等を摂取し、軽めのマッサージを行うことで、速やかなリカバリーを心がける。

 

練習ルート上の評判がいいパン屋やケーキ屋をチェックしておき、美味しいもので不公平感を緩和するという手段もある。妻に予定が入った時にそちらを優先させるのは、言うまでもない。

 

 

Q5「子どもの具合が悪いのですが、貴方は何をやっているのでしょうか?」

 

Q4の不満に加え、子どもの容態より趣味に気持ちが向いている夫が信じられない、という妻の憤怒や侮蔑の感情を認識することが重要である。

 

まず子どもの具合が悪いかどうかを知っていたかが論点となる。発熱は? あれば平熱との差は? 朝の様子はどうだったか?(妻と子どもが寝ている早朝という前提で) 持病の症状なのかそうでないのか?

 

だが練習に行ってしまったという事実が変わることはないため、まず平謝りする。その後のマシンガン口撃にも落ち着いて対処することが肝要である。真剣に話を聞きながら聞き流すという高度な技術が求められるかもしれない。「傾聴受容共感、傾聴受容共感・・・」と頭の中で念仏のように唱えて凌ぐ。この時に白目を剥いてはいけない。

 

持病の場合は特に神経質になるため、今後のロングを控えめにする決断も時には必要である。土日休みの場合、土日のどちらかを早起きライドにすれば、少なくともフィジカルは維持可能である。ローラーでも何でもいいからとにかく週1回は乗るようにする。自転車が好きならば絶対にめげてはいけない。

 

 

Q6「そんなに練習にしてどうするの? プロでもないくせに」

 

何の利益にもならない活動を熱心に続ける夫がバカにしか見えない、という妻の軽蔑や嫌悪あるいは諦観を認識することが重要である。「その努力を仕事に向けたらどうなの?」と二言目には飛んでくるかもしれない。これは自転車に限った話ではない。類似表現として「何を目指しているの?」「マジでキモいんだけど?」が挙げられる。

 

返答として「面白いから」「限界に挑みたい」とシンプルに理由を述べると、意外にも納得してもらえる場合がある。呆れられるというべきか。「自分はバカなんですよ」「脳みそがスプロケでできています」という自覚も合わせて述べると効果的である。

 

健康にメリットがあることを述べる場合には、トレーニングによる最大酸素摂取量の向上は生活習慣病の予防になり、健康寿命の増進、ひいては生涯所得の増加につながる可能性があるため、人生トータルでみれば経済的メリットが生じうる、等が考えられる。熟年離婚しなければの話だが。

 

 

Q7「落車しちゃったの? 何かあったらどうするの? もう乗らないで」

 

本当に夫の身を案じている場合もあるが、妻自身の生活ベースが崩れるという不安が前提となっていることを理解する必要がある。落車王になると、身体的な要因よりも家庭的な要因で自転車生活終了となる可能性がある。

 

長期入院保障や生命保険をある程度かけていれば、短期的には金銭の心配をする必要はそこまでないはずである。しかし論点はそこではない(そこかもしれないが)。落車で健康を大きく損なった場合、妻的にはロングタームでの家庭のあるべき姿が崩れるという不安感がある。

 

落車というのは確率的に誰にでも起こることなので、確率を低くする努力をするしかない。技術の不足なのか、状況判断が甘かったのか、アドレナリンが出すぎていたのか、ペーシングが誤っていたのか、位置取りが悪かったのか、危険予知が甘かったのか、機材に不備があったのか、ふと気が抜けた時なのか、とても運が悪かったのか、などなど。

 

考えられる理由はあるはずなので、なぜ落車が起こったのかを妻に話しながら、自己解決していくという手法もある。そしてそれを改善し、可能な限り落車はしないという約束めいた発言を通して、妻の不安感を極力減少させる努力が必要である。心の底では反省していなくても、とても反省をしているポーズを取ろう。

 

 

Q8「自転車ばかり乗ってないで子どもと遊んだら?」

 

Q4と似ているが、お前が父親としてすべきことは趣味ではないだろうという批判、そして子どもの健全な成長を思っての発言であるため、対処が難しい。自転車は悪である、という妻の感情が含まれている場合もある。だから「自転車仲間に誘われたから」「チーム練を仕切っているから」というのは言い訳にならない。むしろ火に油を注ぐことになる。悪なのだから。

 

子どもが寝ている時間に練習するというのは基本だろう。応用編として、自転車で通過するスポットに子どもを連れて行くという方法がある(ドライブ等で)。サイクリングの途中で見つけた公園や峠を子どもが気に入る場合がある。

 

例えば、子どもの口から「ヤビツ峠行きたい」と発言されたとする。すると不思議なもので「ヤビツ峠=自転車=悪」という妻の認識が少し変化する。子どもにとっても面白い場所なのかしらと脳が誤作動を起こすのか、ちょっとしたことで「自転車は悪」が緩和されることがある。

 

 

【番外編】

Q9「前を走っている自転車が邪魔なんだけど?」

妻が車を運転している状況での発言である。「追い越せないのはあなたの運転が下手だから」などという事実を決して言ってはいけない。

 

【まとめ】

・30万のロードバイクよりも30万の教育費

・ゾンダからシャマルはバレない

・GP4000SII、コラーゲン入りパック、パンパースは同一配送で

VAAMの真価が発揮されるのは帰宅してから

・自転車脳の夫はキモ泉くんである

・落車をしてもポキ泉くんにならない

・ヤビツ峠は悪である

BRM107神奈川200逗子(2017)

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この写真だと何をしてきたのか全く伝わらない。

 

8:40, 125W, NP160W, 136拍, 80rpm, -1~11℃, TSS340

 

◇往路◇

イザベラ・バードの記事が既に充実しており、読んでいるだけでも興味深い。レースをしなくなったら、こういう格調高い(そしてエグい)ブルベにも参加してみたいものだ。

 

逗子200は3回目。春先のブルベはベーストレーニングの一環として参加する。コースレイアウトは今年のバージョンでほぼ完成だと思われる。

 

当日の最低気温は1℃と湘南にしては寒い。昼間に気温が上がる時の冬コーデは難しく、下からノースリーブUAヒートギア、5℃用ビブタイツ、モンベルメリノウール薄手、10℃用ジャージ、薄いウィンドブレーカーとなる。ネックウォーマー等も着用した。

 

4:50起床、5:45発で6:20過ぎに到着。とても寒い。受付の側で豆大福を食べていたら、裏ワザエントリーの詳細をたまたま耳にしてしまう。なるほど。

 

車検後にトイレへ行っている間に大半のお友達は出発してしまったようだ。ウィンドブレーカーを脱ぎ、いつものパターンで最初から単独走になる。ベーストレーニングなので平地はLSD、登りはLSDよりは上の領域で走る(L2とL3)。R134は30km/h前後でゆっくり走る。途中、サイクリストから反射ベストの集団について尋ねられたので、テンプレ回答を行う。

 

PC1には8:45頃に着く。メリノウール、ネックウォーマー、手袋インナーを外す。熱海付近で梅か何かが咲いており、伊豆の暖かさを感じさせる。200W85回転を目安に登り、10:00頃に間瀬る。ヤマザキの苺大福とはふんわり感やジューシー感がまるで違う。

 

最近ちょっとだけ楽に登れるワザを教えて貰ったので、伊豆の小アップダウンで練習する。

 

PC2の手前のあるレストランで、木に反射ベストが無造作に引っかけられており、変わった人もいるんだなと思う。今年もPC2までに7、8名のお友達とすれ違い、11:15頃折り返す。

 

◇復路◇

木に反射ベストが引っかかったままだったので、これは客寄せであると認識する。ランドヌールの包み焼きが提供される可能性も否定はできないが。

 

PC2からPC3まではなぜかゴボウ抜きになる。ランドヌール達が次から次へと現れるので、別団体とコースが被っていることを理解する。

 

本日のポイントは真鶴旧道だと考えていたので、垂れないように気をつける。この地点での180W維持はきついのだが、柔らかく柔らかく回すようにする。すると脚が独立してスムーズに回り始める感覚を覚え、しばしパーティタイムに入る。3連休の初日で迂回する車もないため、真鶴旧道はかなり交通量が少なかった。

 

PC3には14:00頃到着。この辺になるとバラけているので、ブルベ感が希薄になる。左膝に違和感が生じたので、大磯までは脚を溜める。長者町で右の大腿四頭筋のストレッチをしようとしたらなぜかハムストリングが盛大に吊る。しかしペダルを回すとすぐ収まる不思議。

 

R134は200W37km/hの信号インターバルをいつものように行う。向かい風はそれほど感じない。上腕をハンドルに置く即席エアロを試してみる。手を矢尻のような形にすると何Wか削減できる、とサイクルサイエンスに書いてあった。ちょっとしたことの積み重ねがおきなわ210やキャノンボールで役に立つかもしれない。

 

西日の角度が低く、左側から出てくる車両には特に注意する。大げさに手を振りドライバーの注意を喚起する。江ノ島からはいつもより酷い渋滞。宇宙生物が襲来して江ノ島江ノ電を取り除いてしまえば、こんな渋滞は起こらないだろうと本気で思う。

 

200kmほど走ってIQが大幅に低下したのか、ぱっと見で一方通行の看板の意味を理解できなかった。キューシートとブリーフィングで概要は伝えられていたため、事なきを得る。15:30頃マクドナルドに到着。いつものようにアップルパイを食べ、日があるうちに帰宅する。

 

ペダリング効率が上がった理由がよくわからない

ペダリング効率よりも、位置取りやコーナリング技術などの数値化できない効率の方がよほど重要ではある。が、予測していなかった実験結果というのは興味深い。

 

5月の記録(FTP測定の儀[1]と同じ)

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【5分】47.1:52.9 (157W, 176W), 177/188拍, 24℃ 

【20分】47.0:53.0 (128W, 144W), 174/185拍, 24℃

 

12月の記録

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【5分】49.3:50.7 (167W, 172W), 178/187拍, 13℃ 

【20分】49.0:51.0 (137W, 142W), 172/183拍, 14℃

 

パワーの向上はわずかである。調子の良し悪しやペーシングの巧緻、気温の違いで説明がついても不思議ではない。

 

左脚のパワーと効率が割と変化している。これは調子の善し悪しでは説明できない。パワーが上昇すれば効率も上昇するので、単純に左脚パワーが上がっただけという見方もある。しかし右脚のパワーは変化していないにも関わらず、効率は数%の上昇がみられるので、何らかの理由でペダリングが少し変化したと思われる。

 

お気に入りの選手の走りをイメージしながら回すとペダリング効率が変化することを以前の記事に書いたが、FTP測定の時にはあまりその余裕がない。

 

測定環境、測定方法、ポジション、体重等は5月と12月でほぼ同じである。大きく違うのは気温くらいだろうか。3本ローラーなのでどちらもオールシッティングである。

 

考えられる理由はいくつかある。

①経験値説

ケイデンス

③フットサル説

④マンガ説

 

①経験値説

スムーズなペダリングを意識した練習やレース経験を多少積んだことで、自然とペダリング技術が上がったというシンプルな理由。マトリックス電車や速いホビーレーサーの走りを間近で見たことが潜在意識下に刷り込まれている可能性はある。

 

ケイデンス

5月測定より12月測定のケイデンスの方がやや低い。ケイデンスが高いと効率が低く出る傾向にある。12月の方が自分に適したケイデンスで測定できた可能性がある。

 

③フットサル説

10月過ぎからロード練が減り、代わりに週3回程度のフットサル練を行っていた。特に左脚が下手すぎるので、左脚でのタッチトレーニングやキックを多めに行った。またファルカンフェイントや、実戦ではおよそ使えないであろうネイマール風のフェイントを遊びながら練習した。いずれも脚を柔らかく使わないと、素早い動作ができない。

 

④マンガ説

12月測定の数日前にマンガを20巻ほど読んだ。どんなコースレイアウトでも必ずスプリントになるというファンタジーだったが、ハコガク黒田のペダリングには共感するところがあった。筋肉を柔らかく使い、脚をムチのようにしならせるようなペダリングは最近のテーマである。こっちの方が脚が残る気がする。マンガだが影響が全くないとは言えない。

 

セオフェス4時間ソロ(2016)

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出所:袖ヶ浦フォレストレースウェイ公式サイトより抜粋。水たまりと落車等の痕跡(×印)を筆者加筆。

 

4時間2分, 35.7km/h, TSS288, 178W (NP213W), 87rpm, 159/180拍, 2579J (W'292kJ), 45%, 48:52, ダ率9.2%, 6-14℃

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5:15出発、5:50幸浦、6:50袖森着。道中はカフェイン控えめにする。体重はいつもと同じなら62kgのはず。林道を歩いてピットに到着。朝は2℃と寒く、メッシュインナー、UA長袖、半袖ジャージと3枚重ねをする。7:40から3周試走し、4コーナーと9コーナーの雪解け水(?)を確認。これは荒れるなと思う。晴れ予報だったのでミシュランパワーを履かせようかと思っていたが、4000Sのままで正解だった。

  

混雑するトイレを終えて8:15頃ピットに並ぶ。この時前方から数十mほど後ろ。整列時には前方から10-15列目くらいで、今日は先頭集団で何周できるかな、とこの時は安易に考えていた。

 

0時間目

スタートの号砲でスタッフカーが出発しない珍事が起こる。仕切り直しでスタートし、左端からの上がりを試みるが、位置取りが上手くいかない。「左行きま〜す」とパスはするものの先頭はまだまだ遠い。

 

加減速が厳し目で、これはまずいと思いつつ2周目へ突入。すると4コーナー手前で落車が発生しておりスローダウン。位置取りに失敗したこともあり、ここでレース終了となる。特に気落ちすることもなく、即トレーニングレースに移行する。この日は風向き等から見ても、右側の方が上がりやすかったのではと後で思う。

 

1時間目

様々なクラスの選手と混じりながら小集団でクルーズする。集団の傾向としては、登りで頑張りすぎ、下りで踏まなすぎる感がある。そのため2コーナーで前に出て、4コーナー後の登り返しでズルズル下がり、パワー変動を抑える。また「らくしゃぁ〜」「ボトルゥ〜」「まえぇ〜」「ィダリイキャース」などの発声練習を行う。

 

個人的には4コーナーよりも9コーナーのクリップ付近の水たまりが鬼門で、やはり序盤は何回か落車が起きていた。ここでペダルを回しながら良いラインでコーナリングする選手を見かけたので、なんちゃって写輪眼でコピーを試みる。それでも9コーナーは最後まで怖かったけど。

 

2時間目

2時間ソロの選手が抜けて、コース上はゆとりができる。先頭集団が中休みでペースが落ち着いていたため、記念に先頭ローテを何回か行う。誰かの飛び出しで一瞬にして集団のペースが上がり、既に脚が売り切れかけている私は瞬殺される。以後、1周のNPが200Wを下回ることが増える。

 

下ハンでの踏み付けペダリング大腿四頭筋を使いすぎたせいか、普段は痛くならない腰の後ろ(大腰筋?)に強い疲労感を覚える。練習していないことをすると大体こうなる。

 

この辺から自然と脚の合う(あるいは脚が残っていない選手同士で)協調し始める。が、疲れてくるとちょっとした踏み方の違いやテクニックの差が顕著になり、いとも簡単に集団が分断される。なるほど瀕死の状態ではグルペットの形成もままならない。

 

3時間目

先頭集団にパスされるのは何回目だろうか。と思ったら5・6・7コーナー後のストレートにて先頭集団が落車。そんなところで落車が起こるのかと驚く。レースは何が起こるかわからない。ペースが落ちてからは腰の後ろの痛みが引いてきたが、四頭筋がやや吊りそうである。

 

残り30分くらいで灰色のジャージを着た大柄な選手が一人逃げており、いい感じで下りを踏んでいる。独走力の塊みたいな走りだ。4コーナーを無理に攻めるわけでもなく、登り返しでわずかに抑えめという調子から、単独巡航モードに入っている様子。追走集団がなかなか来ないので不思議に思った。どうやら単独逃げの選手が優勝したようだ。

 

ラスト1周だけ出力を上げ、ほぼ脚を使い切ってゴール。4時間パワーは更新したので、トレーニングとしてはかなり効いたはず。補給が若干足りない気がした。右膝や腰背部に疲労が残ったが状態は悪くない。

 

【補給】

細いスポーツようかん*2、ミニようかん*1、SOYJOY*2、ウィダー系200kcal、スポーツドリンク700ml(500mlのボトルには手をつけず)

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ヤビツ詣で[7]

4時間51分, 123km, TSS241, 134W (NP178W), 80rpm, 136拍, 2338J (W'22kJ), 47%, 48:52, 9-22℃

 

ある宇宙生物江ノ島に出現したのだが、実は江ノ電の警笛を母親の声と勘違いしたためであった、という想像の斜め上をいく20年前のウルトラマンを視聴した。20年前も江ノ島周辺は渋滞していたのかと、妙なところに感心した。

 

まだ朝の7時だというのに鎌倉−江ノ島間は既に渋滞している。江ノ島の横から富士山が綺麗に見えていた。この風景の希少性が渋滞の一因であることは理解できる。しかし自分視点からすると、江ノ島周辺は車・バイク・歩行者が多いという三重苦の区間でしかない。

 

最近L3領域での練習を増やしていることもあり、過去の最速VPを呼び出して競争した。一定ペースで走ると、結果的にヤビツ往復が速くなるためである。ごく一部の区間で自然発生的な先頭交代が起こる。秦野周辺でも富士山がくっきり見えた。

 

デイリー:39分42秒, 211W (NP219W), 77rpm, 163/172拍, 52.5%, 50:50, ダ率: 8.5%

 

できるだけ楽に速く走ろうとする場合の上限が210~220W(FTP85~88%)なのだろう。わずかではあるが、左の出力が右のそれを上回るのはおそらく初めて。最近サッカーのタッチトレーニングを左脚多めで行っているせいだろうか。

 

ヤビツを登っている時に、ウェットな路面に加え、ベチャッとした杉の枝葉や落ち葉が確認されたため、下りは相当危ないと判断する。よって峠でトイレタイムを取ってからの下りはかなり遅め。ヤビツ峠でゴーストより6分先行していたのだが、名古木に下り終えた時には1分差に詰められる。1年前はどんな下り方をしていたのか。

 

追い風で200W超えない程度に回していると、花水川橋までに再び4分差となる。ゴーストはR134に出てから速かった覚えがあるので、ここから極力200W以上でエアロに回していく。わずかに前方からの横風で速度の乗りが良く、信号の接続が良かったかもしれない。

 

巡航中の思考の余裕度と観察力を高めるため、追い抜いていく車両ナンバーの地名とひらがなを読み取る。「横浜 わ レンタカーか」「三重 な なにぃ〜」「春日井 どこだぁ〜」といった感じ。

 

車の尻ばかり見てるとロードサイドからの飛び出し等を見落とすので、視野を広く保つ。同程度の脚力の人と出会うこともなく、江ノ島をすり抜ける。海はサーファーで賑わっている。ゴーストとは5分差。しかし彼はこの辺からギアを上げたはず。

 

箱根駅伝と同じでリードしている側がリスクを犯す必要はあまりない。脚を残しながら走ると、結果として平均速度が上がり後続と差を広げることがある。ゴーストより6分速くヤビツを往復しつつ、少し脚が残った。新たなゴーストの誕生である。

ヤビツ詣で[6]

5時間53分, 128km, TSS234, 109W (NP159W), 77rpm, 122拍, 2314J (W'13kJ), 45%, 45:55

 

晴れ、朝17℃、ヤビツ17℃、最高27℃、サーファーイモ洗い度70%、北・東の風。

 

気分はすでに来年に向けてのベーストレーニング期なので、LSDとテンポでじっくり走る。週末にデッドリフトとロニー・コールマンばりのウォーキングランジ(駐車場とかではない)を行ったせいでハム痛が残っていた。

 

名古木:46分08秒, 209W (NP211W), 77rpm, 157/169拍, 53.5%, 46:54, ダ率: 5.4%

 

お日柄もよくサイクリストが大勢湧いていた。蓑毛直登でオーバーペースな人やそうでない人が直感的にわかるようになってきたのは、気のせいだろうか。

 

220Wで回そうとするも、思ったより負荷を掛けられずに峠へ。一定のペースで登れたのでまあいいか。

 

ヤビツ峠の小屋隣で秦野青年会議所が自転車のマナーアップキャンペーンというのを行っており、サイクルシティ構想に基づいたものであるとの説明を受けた。修善寺に勝るとも劣らないヤビツサーキット構想があれば嬉しいのだが。

 

ヤビツ下りは久しぶりなので、ペダル荷重と後ろ荷重に気を付け、立ち読みした宮澤さんの本にあるブレーキングを意識した。言い換えれば、いつも雑に下っていたことになる。自転車だけでなく車やバイクの交通量も多かった。

 

R134の渋滞はそこそこだが、向かい風基調でスピードは全体的に遅め。Aベーカリーで売り切れていないパンを購入し帰宅。左でのペダリングを意識していたせいか、左アキレス腱が若干痛くなった。

替え玉事件にみるFTPあるいはVo2maxに対する加齢の影響

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朝テレビを見ていたら、距離20.8km標高差1313mの「まえばし赤城山ヒルクライム」で60代の部に10代の選手が替え玉出走し、年代別で優勝したというニュースが報じられていた。タイムは1時間11分22秒で、2位に3分11秒の差を付けたとのことである。

 

モラルはともかくとして、10代の上位選手と60代の上位選手の有酸素能力の差はいかほどなのか。年を取れば運動能力が低下するのは普通である。では加齢に伴って何がどれくらいの割合で低下するのだろうか。

 

FTPがVo2max(最大酸素摂取量)パワー以上にはなりえない。言い換えると、60分全力パワーが5分全力パワーを上回ることはない。

 

竹島ら(1989)によると、 アマチュアランナー40歳代から70歳代の男性40名を調査したところ、1年につきVo2maxが0.74ml/kg/min低下するとしている。

 

また信州大学のサイトによれば、アスリートの25歳時Vo2maxが約70ml/kg/分、75歳時で約42ml/kg/分であることから、1年につき0.56ml/kg/分のVo2maxが低下することになる。いずれも文献の年代が古いことから、Vo2maxと加齢の研究はやり尽くされている感はある。

 

富士ヒル上位選手の推定Vo2maxにみる加齢の影響

なぜ上位選手かというと、上位2%(あるいは各年代別のTOP10)の選手は、フィジカル(≒FTP)を上限値近くまで開発できている可能性が高い。そのためVo2maxを推計する上で好ましい。

 

2016年のMt.富士ヒルクライムのリザルトから、各年代別の上位選手のVo2maxを推定した。一般男性の基準値は鈴木(2009)のデータに基づく。

 

図1 年代別上位選手の推定平均Vo2maxにみる加齢の影響 

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出所:筆者作成。n=170

 

年代別上位選手の散布図は以下になる。各年代別の平均年齢を25、32、37、42、47、55、65、75歳としている。

 

図2 年代別上位選手の推定Vo2max分布 

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出所:筆者作成。n=170

 

y= -0.42x + 80.34

 

上は回帰式である。推計方法は下部に記載する。間接に次ぐ間接法で、恣意的な変数がいくつもあり、特に推定FTPから推定Vo2maxを求めるところがかなりいい加減である(そして何より根拠に欠ける)。直感ではVo2maxはやや上ブレしていると思う。

 

決定係数(R^2)は0.76と当てはまりが良く、Vo2maxと年齢は明らかに関係がある。当たり前だが。

 

yはVo2maxで、xは年齢である。つまり25歳から75歳までの間で、1歳ごとにVo2maxが0.42ml/kg/分低下することがわかる。ただし、年齢を区切ってみるとVo2maxの減少割合が異なってきそうだ。30歳過ぎからVo2maxが減少するとして、どのくらいの割合で減少するのか。

 

図3 30代上位から40代後半上位の推定Vo2max分布

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出所:筆者作成。n=94

 

y=  -0.28x + 75.26

 

決定係数(R^2)は0.41とやや当てはまりが悪いが、減少傾向にはある。1年当たりのVo2maxの減少は0.28ml/kg/分なので、50歳まではそれほど大きく減少しないことがわかる。では50歳以降はどうなのか。

 

図4 40代後半上位から60代上位の推定Vo2max分布

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出所:筆者作成。n=64

 

y=  -0.37x + 79.35

 

決定係数(R^2)は0.54とまずまず当てはまる。50代あたりから減少傾向が大きくなるようだ。どんなに優れたクライマーでも加齢の影響を免れることは不可避である。と言うと身も蓋もないので、トレーニングによって体力の衰えを抑制できると言うべきか。

 

加齢によるVo2maxの低下要因

淵ら(1989)によると、最大酸素摂取量の低下要因は最大心拍数と1回拍出量の減少であることを明らかにしている。

 

複数の先行研究ではアスリートレベルの人は、モチベーションの低下やそれに伴う練習量の減少など、加齢以外の要因があることを指摘している。また有酸素系の選手は筋トレをあまりしないことも、Vo2max減少の一因になるかもしれないという記述をみかけた(どの論文かは忘れてしまった)。

 

パワーウェイトレシオ(60分PWR)でみた場合

限界近くまで鍛えられた選手の場合、天井(Vo2max)が下がってくればFTPも当然下がる。以下にデータを示す。

 

25-75歳上位の減少幅:1年で0.04W、10年で0.4W/kg、50年で2.0W/kg

 

30代上位から40代後半上位の減少幅:1年で0.022W/kg、10年で0.2W/kg

40代後半上位から60代上位の減少幅:1年で0.028W/kg、10年で0.3W/kg

 

年齢層など サンプル(全体→抽出数) タイム 推定FTP(58kg) 推定PWR(60分) 推定PWR(5分) 推定Vo2max(ml/kg/分)
12-18 96→10 1:07:16 256 4.44 5.22 63.4
19-29 961→19 1:04:04 273 4.72 5.55 66.9
30-34 957→19 1:04:34 270 4.67 5.49 66.3
35-39 1008→20 1:05:34 264 4.58 5.39 65.2
40-44 1419→28 1:07:02 257 4.46 5.24 63.6
45-49 1334→27 1:08:20 251 4.35 5.12 62.3
50-59 1326→27 1:11:41 235 4.10 4.82 59.1
60-69 208→10 1:15:32 220 3.84 4.52 55.8
70- 23→10 1:42:47 153 2.72 3.20 41.6
主催者選抜 53→10 59:10 304 5.24 6.17 73.6

表1 各年代別富士ヒル上位2%または10名の推計値一覧(2016)

出所:筆者作成。n=180。データは上位選手の平均値を示している。

 

60分PWRは20代の4.72W/kgをピークに70代で2.72W/kgまで低下する。10代と70代のサンプルの元が小さいのが気になるが、70代に関して言えば、完走できること自体がフィジカルエリートであり、尊敬の念すら覚える。

 

主催者選抜はさすがという感じだが、パワーがやや上ブレしている気がする。主催者選抜の上位層はJPT選手と同等かそれ以上の登坂力を有していることから、推定Vo2maxは非現実的な数字ではない。一流ロード選手のVo2maxは75ml/kg/分と言われている(じてトレより)。

 

仮に10代上位選手が40代前半の部に出ても、必ずしも優勝できるわけではない。データ的には10代と40代前半は同等の登坂性能を有している。ただし、10代上位と60代上位を比較すると、その差は小さくない。前者の60分PWRが4.44W/kg、後者が3.84W/kgと出た。つまり、平均でみると60代上位は10代上位の約85%の有酸素能力であることがわかる。

 

結論

替え玉の10代選手は、加齢による影響を考慮して、60代の部において全力の85%以下のパワーで登れば優勝しなかった可能性が高く、今回の騒ぎには至らなかった。

  

参考文献

竹島(1989)「中高年ランナーの最大酸素摂取量と乳酸性閾値−加齢に伴う変化

信州大学サイト「加齢、性差、環境の影響

鈴木(2009)「日本人の健康関連体力指標最大酸素摂取量基準域および望ましいレベル

淵(1986)「長距離ランナーの最大酸素摂取量の加齢変化

じてトレ「パワー・メーターを使ったVo2maxの推定方法

じてトレ「Vo2maxは全身持久力を表すとても重要な指標

 

推計方法

60分PWRまでは「Mt.富士ヒルクライムヒルクライム偏差値」とほぼ同様の求め方をしている。

 

違う点は、ヒルクライム計算においてクライマーを想定して体重を58kg、バイク+装備重量を6kgにした。やや軽すぎかもしれない。もう1点はCdA(空気抵抗係数)を所与の0.4から0.33に減らしている。これは上位選手はドラフティングの影響が少なくないためである。0.33という変数が正しいかどうかは検証しようがないのが難点。

 

Vo2maxパワーはFTPから推定している。パワープロフィールの表では60分PWR4.5W/kgの行だと5分PWRが5.4W/kgとなる。この時5分PWRの約83%が60分PWRとなる。またじてトレによると鍛えられた選手はこれが80-90%に達するとの記述があり、一律にVo2maxパワーに占めるFTPの割合を85%と仮定した。これも根拠に乏しいのだが。

 

加えて、Vo2maxパワーとFTPの割合は個人差があるため、一定の変数を用いることは適切でない。なお、Vo2maxを求める係数はじてトレに引用されている数字を用いている。

 

ところで、竹島らの報告で面白いと思ったのは、トレーニング継続年数より、ランナーとしてトレーニングを始めた年齢とVo2maxの大きさに相関があるという結果である。同様の見解が『自転車競技のためのフィロソフィー』にも記載されている。

 

より若い時期からVo2maxという器を大きくしておくことの重要性が示唆されている。鉄は熱いうちに打て。でもおじさんは若い時にはもう戻れないのである。