つよポタミア

自転車関係の雑記帳です。

ブルベでのパワーメーターの使い方

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それは心拍計で事足りるからである。人によっては心拍計すらいらない。ではあえてパワーメーターを使用する場合、どのような使い方ができるのだろうか。走り方としてはファストランを前提としている。

 

1.練習の強度管理

もう少し速く走れれば楽だ、帰りの輪行に確実に間に合いたい、PBPで完走するのに脚力がもう少し必要だ、という人はそれなりにいると思う。例えばローラーで一定の強度を維持するために、パワーメーターはとても便利である。

 

ブルベの練習はブルベでしかできない、というのは一理ある。装備の使用感の確認やトラブル時の対処は、ブルベかそれに近いロングライドでしかできないこともある。でも脚力をアップさせる手段は、長距離の走り込みだけとは限らない。

 

ブルベで速く走るといっても、ほとんどの時間は低強度での走行となる(L1、L2、たまにL3)が、練習ではその上の強度を狙う。経験則で言えばL3、L4での走り込みが有効である。低強度でも速くはなるが、社会人が平日に行うには効率が悪い。休日にL2、L3メインで距離を稼ければなお良い。

 

以前、心拍計メインで練習していた時にSSTだと思って練習していた強度が、実はテンポ走(L3)だったことがある(これはこれで良い練習だが)。練習での強度管理ではパワメに優位性がある。走り始めの20分くらいは心拍が低く出る傾向にあるので、心拍ベースだと強度が低いケースが出てくる。

 

丁寧なペダリングでのテンポ走20分、SST10-20分、たまにタバタなどを地味に続ければ、ブルベで必要十分な脚力はついてくるはず。

 

2.ケガの予防

実はブルベはケガの発生率が高いのではないか、と思うことがある(証拠はないが)。重装備かつ低ケイデンスでグイグイ登ることが意外と多い。膝や腰に疲労が蓄積され、痛みに襲われることも少なくない。それでも漕がないと家に帰れないので、漕ぐしかない場面も多々ある。

 

パワメの良い点は、登りでの踏み過ぎがすぐわかることにある。足腰が強い人は登りで踏み倒してもあまり問題は生じないだろうが、それでも限界というものがある。ケイデンスにもよるが、L3以上の時間が長いとダメージを受けやすいという感覚がある。

 

ベテランっぽい人はこの辺をよく心得ている感じがする。道中で脚が売り切れると辛くなって安全マージンがなくなるからというだけではない。フォームが崩れて変なペダリングになり、ケガのリスクが高くなることを、嫌というほど理解しているからかもしれない。

 

3.ペーシング

望ましいペーシングというのは永遠の課題だろう。距離やその時の疲労度にもよるが、ちょうどよいパワーはL1上からL2中にあると思われる(体重×1.5-2.5倍)。

 

最初から最後まで一定パワーで走るのが速いのか、それとも最初は強めでだんだん自然に弱くなる方が速いのかは、経験的にはよくわからない。しかし『パワートレーニングバイブル』によれば、強めに入った方が結果的に速く走れるとしている。 

 

心拍ベースで合わせると自然と後者の走り方になる傾向にあるので、パワーではなく心拍一定で走る方が速くなると言える。そうするとなんだやっぱりパワメいらないじゃん、となるかもしれない。

 

ちなみにパワメと心拍の両方をモニタリングすると、異常が数値で把握できるので面白い。140拍120Wがある人にとっての普通だとする。ブルベ中に何か調子が悪いのでサイコンにふと目を落とすと、140拍80Wになっている。これは普通ではない。何らかの対処が必要と判断される。

 

経験的には、疲労感が強い時、酷暑の時、標高が高いところでの登坂時、脱水気味の時、ハンガーノック一歩手前の時に異常値が出やすい。

 

ペースを決めるのにTSSから逆算するという方法もある。全体のTSSを抑えたいから、このくらいのペースで走ろうという使い方だ。

 

土井選手が本で書いているように、TSSが400を超えるとかなりしんどくなってくる。これはレースでもブルベでも同じだと思う。例えば300kmブルベをTSS400前後にしたい場合には、以下のようなサイトで望ましい強度が把握できる。